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[2O02] 空気中を浮遊する放射性物質の早期検知手法に関する検討
概念提案と成立性検討
キーワード:空気中放射能濃度、早期検知、監視、γ線、スペクトロメータ
原子力事故を経験した今、原子力防災における緊急時避難行動の一助として、空間γ線線量率と併せて空気中放射能濃度に関する迅速な情報提供が望まれている。従来から用いられている空間γ線モニタは、空気中並びに地表面両方からのγ線を測定するために、空気中放射能濃度の変化に対する感度が相対的に低くなる事、ダスト放射線モニタは空気中放射能濃度の高感度・定量測定が可能ではあるが、一定量以上の大気吸引やRn-Tn影響除外のために相応の時間を必要とする事などから、空気中放射能濃度増大事象の「早期検知」という目的には必ずしも適したものではなかった。本研究では、これら従来モニタとの併用を前提として、監視対象を天空側に限定したγ線スペクトロメータによる測定・監視概念を提案すると共に、その基本的成立性を机上評価した結果について述べる。