[2O10-14] Low-temperature detector, semiconductor detector

[2O10] Development of robust TES microcalorimeters for gamma ray detection

*Yuki Shuto¹, Naoko Iyomoto¹, Takehiro Kuroiwa¹, Keisuke Maehata¹, Akira Takano¹, Shota Yoshimoto¹, Kazuhisa Mituda², Kenichiro Nagayoshi², Tasuku Hayashi², Hatuka Muramatu² (1.Kyushu Univ., 2.ISAS)

Keywords:transition edge sensor, gamma ray, robust TES, radiation detector

現在、開発されている放射線検出器の中で優れたエネルギー分解能を実現しているものに超伝導転移端温度計（ＴＥＳ）型マイクロカロリーメータがある。一般的なものはTESと冷熱浴との熱リンクが厚さ1 μm程度の窒化シリコン膜などから成るメンブレン（薄膜）構造を持つ。しかし、この熱リンクは薄いと素子自体が破損しやすくなってしまう。そこで熱リンクの構造をある程度厚くすることは、強度を高める上で有用であると考えられる。今回は基板として、酸化シリコンの層がシリコン層に挟まれた構造のＳＯＩ（Ｓｉｌｉｃｏｎ Ｏｎ Ｉｎｓｕｌａｔｏｒ）基板を選択した。このＳＯＩ基板により形成したメンブレン構造は上層から順に、１μｍの窒化シリコン膜、１５μmのシリコン層、1 μmの酸化シリコン膜である。この構造により一般的なメンブレン構造よりは強度を高めつつ、熱リンクの熱伝導度を抑えることを図った。