2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 403-1 原子炉化学,放射線化学,腐食化学,水質管理

[3C04-06] ラジオリシス

2016年9月9日(金) 10:20 〜 11:10 C会場 (久留米シティプラザ 展示室2)

座長:寺地 巧(INSS)

10:20 〜 10:35

[3C04] 海水及びその濃厚系での水の放射線分解のプライマリ収量の実験的評価

*永石 隆二1,2、近藤 孝文2、神戸 正雄2、吉田 陽一2、井上 将男1 (1.日本原子力研究開発機構、2.大阪大学)

キーワード:海水、水の放射線分解、塩効果、プライマリ(1次)収量、ガンマ線分解(ガンマラジオリシス)、パルスラジオリシス

福島第1原発事故では冷却水に海水が使われ,その塩分に含まれるハロゲン化物が水の放射線分解に重大な影響を及ぼすため,純水及び無限希釈水を対象とした従来の均一反応計算では,海水等の塩水溶液中の溶存種や生成物の挙動解析が極めて困難である。従って,分解生成物(ラジカル・分子)の収量や放射線誘起反応に対する塩濃度依存性(塩効果)の解明・評価が急務である。そこで本研究では,低LET(線エネルギー付与)放射線を用いた定常・パルス照射実験の結果をもとに,上記計算での入力データとして不可欠な水の分解のプライマリ(1次)収量の評価を,海水及びその濃厚系に対して試みた。