2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-2 放射性廃棄物処分と環境

[3D01-05] 廃棄体特性・腐食

2016年9月9日(金) 10:40 〜 12:00 D会場 (久留米シティプラザ 展示室3)

座長:桜木 智史(原環セ)

10:40 〜 10:55

[3D01] 再処理廃棄物の放射能評価に向けた長半減期核種の高感度分析

加速器質量分析計(AMS)によるCl-36、I-129の高感度分析

*今村 聡孝1、木野 健一郎1、坂下 章2、野田 洋3、松崎 浩之4 (1.ニュークリア・デベロップメント(株)、2.三菱重工業(株)、3.日本原燃(株)、4.東京大学)

キーワード:再処理廃棄物、加速器質量分析計、放射化学分析、Cl-36、I-129

核燃料再処理施設から発生する廃棄物中の放射性核種含有量は廃棄物の発生工程により変化する。再処理廃棄物の処分に向けた放射能評価では、プラント内での核種移行挙動をシミュレートして、核種組成を設定する試みを実施している。この核種移行評価結果は、実試料の分析により比較検討する計画であるが、特にCl-36,I-129等の純β核種は、実際の放射性廃棄物の放射化学分析では検出感度上の問題から検出データを得ることは難しい。そこで、放射化学分析でCl-36,I-129が検出されなかった試料について加速器質量分析計(AMS)を用いた高感度分析を試みた。Cl-36については、一部でS-36の妨害が観察されたが、I-129については検出データの拡充が可能となり、核種移行評価の検討に有効な結果が得られた。AMS分析によるCl-36分析の妨害除去の確認方法に課題は残るものの、放射性廃棄物中の両核種の高感度分析法が確立した。今後、本法で取得したデータを再処理廃棄物の放射能評価方法の確立に資する。