2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[3F01-05] 核種分離・回収技術1

2016年9月9日(金) 09:30 〜 10:50 F会場 (久留米シティプラザ Cボックス)

座長:入澤 啓太(JAEA)

10:30 〜 10:45

[3F05] 濡れ性の異なる含浸吸着材を用いた吸着・溶離特性の評価

*名越 航平1、新井 剛2、渡部 創3、佐野 雄一3、竹内 正行3、佐藤 睦4、及川 博史4 (1.芝浦工業大学大学院、2.芝浦工業大学、3.日本原子力研究開発機構、4.ジーエルサイエンス株式会社)

キーワード:抽出クロマトグラフィ、含浸吸着材、濡れ性、マイナーアクチノイド

抽出クロマトグラフィ法による、高レベル放射性廃液からのマイナーアクチノイド(MA)分離・回収プロセスの高度化を目的として、吸着材表面に対し親水または疎水処理を施したTODGA含浸吸着材を作製した。作製した吸着材を用い硝酸溶液中におけるNd(III)の吸着・溶離挙動を評価した結果、親水性を有する吸着材は吸着挙動において、疎水性を有する吸着材は溶離挙動において性能の向上が認められた。これは、表面処理に伴う吸着材の内部構造及び極性の変化に起因するものと考えられ、表面処理が吸着材の性能に大きく影響することが明らかとなった。本研究の成果から、MA(III)の分離・回収プロセスに用いる吸着材の最適化には、細孔径や粒径ばかりでなく適切な表面性状を制御する必要があると示唆された。