2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[3F14-17] 核種分離・回収技術2

2016年9月9日(金) 15:50 〜 16:55 F会場 (久留米シティプラザ Cボックス)

座長:佐々木 祐二(JAEA)

16:20 〜 16:35

[3F16] DGAおよびNTA抽出試薬のAm/Eu分離メカニズムに対する計算化学研究

*金子 政志1、渡邉 雅之1、松村 達郎1 (1.日本原子力研究開発機構)

キーワード:分離変換、MA分離、ジグリコールアミド(DGA)、ニトリロトリアセトアミド(NTA)、fブロック錯体化学、密度汎関数法、化学結合

日本原子力研究開発機構では、分離変換技術の主要分離プロセスの開発の一環で、マイナーアクチノイド(MA)とランタノイド(Ln)の一括分離および相互分離試薬の開発を行ってきた。我々は、様々な抽出試薬によるMA/Ln分離メカニズムを分子レベルで明らかにすることにより、新規抽出試薬の分子設計を目指している。本研究では、ジグリコールアミド(DGA), ニトリロトリアセトアミド(NTA)のAm/Eu分離挙動を量子化学的手法である密度汎関数法を用いて分離メカニズムの解明にアプローチする。計算に用いた錯体モデルは、単結晶構造を参照し、DGAにおいて[M(DGA)3]3+、NTAにおいて[M(NTA)(H2O)5]3+とした。水溶液中におけるDGA, NTAによる錯形成反応をM = Eu, Amで比較した。その結果、DGAではEuと安定に錯体を形成し、NTAでは逆にAmを選択する結果が得られ、実験によるAm/Eu分離挙動を再現した。