2016年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1 新型炉システム

[3I08-14] 宇宙用原子炉,高温ガス炉,及び被覆粒子軽水炉

2016年9月9日(金) 14:45 〜 16:40 I会場 (久留米シティプラザ 小会議室)

座長:西山 潤(東工大)

16:00 〜 16:15

[3I13] 受動的安全性を持つ新しい炉容器冷却設備

(1)実機のRCCSと比較するために等倍縮小した除熱試験装置の実験条件

*高松 邦吉1、松元 達也2、守田 幸路2 (1.日本原子力研究開発機構、2.九州大学)

キーワード:炉容器冷却設備、受動的安全性、高温ガス炉、高温工学試験研究炉、超高温ガス炉、炉心溶融、冷却材喪失事故、グラスホフ数

東京電力(株)の福島第一原子力発電所事故(以下、福島事故)後、深層防護の観点から炉心損傷の防止対策が重要になった。そこで、動的機器および非常用電源等を必要とせず、福島事故のようにヒートシンクを喪失することのない、受動的安全性を持つ原子炉圧力容器の冷却設備を提案する。本冷却設備は安定して冷却できるため、定格運転時の一部の放出熱、および炉停止後の一部の崩壊熱を、常に安定的に受動的に除去できる。特に事故時において、本冷却設備が持つ冷却能力の範囲まで崩壊熱が減少した際、それ以降は非常用電源等が必要なくなり、長期間(無限時間)に渡って受動的な除熱が可能となる。一方、本冷却設備の優れた除熱性能を示すために、等倍縮小した除熱試験装を製作し、実験も開始した。また、ふく射および自然対流に関する実験条件も決定することができた。