2016年秋の大会

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一般セッション

VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[3J10-13] 福島事故関連:線量評価

2016年9月9日(金) 14:45 〜 15:50 J会場 (久留米シティプラザ 中会議室)

座長:吉田 浩子(東北大)

14:45 〜 15:00

[3J10] 福島における放射性物質の分布状況調査と関連研究

(7)光子エネルギースペクトル解析に基づく人工/天然核種の線量評価

*津田 修一1、谷垣 実2、斎藤 公明1 (1.日本原子力研究開発機構、2.京都大学)

キーワード:エネルギースペクトル、アンフォールディング法、応答関数

東京電力福島第一発電所事故後,環境中に沈着した放射性物質の分布状況調査 の一環として,京都大学原子炉実験所が開発した車走行サーベイシステム(KURAMA-II)が継続して利用されている。KURAMA-IIは内蔵されたCsI(Tl)シン チレーション検出器の波高スペクトルに基づいて線量率を精度よく算出できるが,現状では,光子エネルギースペクトルを評価できないため,放射性核種ごとの線量評価には大きな不確かさがともなう。そこで,波高スペクトル測定データと,環境中を模擬してシミュレーション計算したCsI(Tl)シンチレーション検出器の応答関数データセットを用いて,アンフォールディング法による光子エネル ギースペクトル評価を実施した。発表では,簡易線源を用いたアンフォールディング法のテスト結果とともに,福島等で測定した波高スペクトルデータから推定した光子エネルギースペクトルに基づく人工/天然核種の線量評価結果について報告する。