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[3N03] 小型イオンマイクロビーム装置の引出条件の改良によるビーム径縮小
キーワード:マイクロビーム、加速レンズ、PBW、PIXE
大型装置により形成されるMeV級プロトンビームによる加工・分析技術は、1μmレベルの空間分解能による微細構造製作や微量元素分布計測を可能にし、現在は医療分野や食品衛生分野への貢献が期待されている。量研機構高崎研では、これら技術の広い普及を目指して、数百keV級のプロトンビーム形成が可能な小型装置の研究開発を行っている。この装置では加速機能と集束機能を同時に発揮できる加速レンズを用いており、このレンズ系ではイオン源からの引出ビームのエネルギーをより小さくした方がより大きな縮小率を得ることができる。そこで本研究では、引出部の電極間距離をこれまでよりも短くすることで、より小さな引出電圧でも同等の引出電場を生成できる改良を行い、縮小率を大きくしてビーム径を縮小することを図った。その結果、電極間距離をこれまでの三分の二程度にすることによって、ビーム径が5.8μmから1.8μmに縮小した。