[1A04-07] 医学・生物応用1

[1A06] 一過性虚血に伴うスナネズミ脳細胞障害に対するラドン吸入と抗酸化ビタミン剤摂取による抑制効果の比較検討

＊片岡 隆浩¹、恵谷 玲央¹、神﨑 訓枝¹、笹岡 香織¹、小橋 佑介¹、田口 勇仁¹、山岡 聖典¹ (1.岡山大・院・保健)

キーワード：ラドン、アスコルビン酸、一過性脳虚血、抗酸化作用

本研究では，一過性脳虚血に伴うスナネズミ脳神経細胞障害に対するラドン吸入とアスコルビン摂取による抑制効果に関して比較検討をした。すなわち，スナネズミに，ラドン（2000Bq/m³）吸入またはsham (対照)吸入を各々24時間施した。他方，100，300，500 mg/kg体重のアスコルビン酸を腹腔内投与した。吸入または投与の直後に，両側の総頚動脈(CCA)を小血管クリップで10分間閉塞することにより一過性脳虚血を負荷した。その結果，一過性脳虚血に伴う細胞障害の悪化はラドン吸入，アスコルビン酸摂取により共に改善されたが，ラドン吸入による改善効果はアスコルビン酸500 mg/kg体重投与のそれと同程度であった。以上の所見などより，ラドン吸入の方が抗酸化機能の亢進に伴い抑制する効果の大きいことが示唆できた。