2016年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1. 放射性廃棄物処理

[1G12-16] ガラス固化技術3

2016年3月26日(土) 16:15 〜 17:30 G会場 (講義棟B棟 B203)

座長:有馬 立身(九大)

17:00 〜 17:15

[1G15] 高レベル廃液に含まれるモリブデンとホウケイ酸ガラスとの相互作用の検討

*川合 康太1、西川 真1、中野 義夫1、竹下 健二1、三浦 吉幸2、兼平 憲男2 (1.東工大院・原子炉研、2.日本原燃)

キーワード:ガラス固化、イエローフェーズ、モリブデン酸カルシウム、高レベル廃液

ガラス固化プロセスにおいて,高レベル廃液に含まれるモリブデンは,ガラスへの溶解度が低く,モリブデン酸塩を主成分とするイエローフェーズ(YP)となって分離相を形成する.YPは水溶性であることから,固化ガラスの核種閉じ込め性能の低下につながるため,YP生成の抑制に関する研究が数多く行われている.その一方で,YP生成メカニズムに関する研究は未だ少なく,生成メカニズムの解明が求められている.本研究では,モリブデン酸二ナトリウム/ホウケイ酸ガラス混合系の昇温過程における熱特性の把握や生成物の同定を介して,YP生成メカニズムの検討を行った.その結果,ガラス未溶融の温度域においてモリブデン酸カルシウム(CaMoO4)の生成が確認された.CaMoO4はガラスへの溶解性が著しく低いため,CaMoO4の生成が分離相形成につながると推察される.