2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 306-1. 原子力安全工学(原子力施設・設備,PSAを含む)

[1I13-16] 過酷事故対策2

2016年3月26日(土) 15:50 〜 16:55 I会場 (講義棟B棟 B200)

座長:安藤 弘(INSS)

16:05 〜 16:20

[1I14] シビアアクシデント時の水素処理システムの開発

(5)反応器の水素処理特性試験

*岩城 智香子1、橘高 大悟1、吉井 敏浩1、柳生 基茂1、岡村 雅人1、田邊 雅士1 (1.東芝)

キーワード:水素処理、金属酸化物、シビアアクシデント、格納容器

窒素置換により不活性化されている格納容器内の大量の水素を、環境に放出することなく迅速に処理する目的で、金属酸化物の還元反応を利用した水素処理装置を開発している。これまで、反応速度と発熱量の観点から金属酸化物をスクリーニングし、反応速度データを取得するための基礎試験を実施してきた。この結果をもとに、2mmの球形に成型した金属酸化物を内径40.6mm、高さ500mmのステンレス管に充填した水素反応器を製作し、水素処理特性を試験した。この結果、MnO2、CuO、Co3O4の3種の金属酸化物について、水素処理速度のガス温度、水素濃度等に対する依存性が確認できた。また水素反応器を対象に、金属酸化物ごとの反応速度式を組み込んだ熱流動解析を実施し、反応の進行に伴う反応速度劣化のパラメータを適切に与えることで、平均的な水素処理速度を評価できることがわかった。