2016年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-1. 放射線挙動,遮蔽工学

[1K01-07] 中性子測定法,遮蔽・放射化解析,遮蔽材料標準

2016年3月26日(土) 10:10 〜 12:00 K会場 (講義棟C棟 C101)

座長:萩原 雅之(KEK)

10:10 〜 10:25

[1K01] シリコン半導体検出器を用いたリアルタイム熱中性子計測器

*高田 真志1,2、松本 哲郎2、布宮 智也3、田中 浩基4、増田 明彦2、渡邉 優作1、中村 尚司3,5 (1.防衛大学校、2.産業技術総合研究所、3.富士電機株式会社、4.京都大学原子炉実験所、5.東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンター)

キーワード:熱中性子、シリコン半導体センサー、モンテカルロ・シミュレーション、熱中性子捕捉療法

これまで熱中性子捕獲治療時の照射中性子フルエンスは,金箔の熱中性子放射化を用いた積分型の計測が行われ,またリアルタイム型のリチウムガラスとファイバーを組み合わせた中性子検出器や電離箱検出器も利用されている.
本発表では、リアルタイムに熱中性子照射量を計測できる新しい手法を考案したので報告する.検出原理はシリコン中に含まれる不純物ボロンが熱中性子を捕獲し,生成されたアルファ線を検出するというシンプルなものである.この検出器の特徴は新たな開発要素がなく現状のシリコン検出器を応用できる点と,容易な取り扱いで治療熱中性子ビームを計測できる点である.
今回はこの中性子測定手法の実現性に関してモンテカルロコードを用いたシミュレーション結果について報告する.今後、原子炉の再稼働を待って熱中性子ビームによる照射実験を予定している.