2016年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2. 放射線物理,放射線計測

[1K08-11] 計算コードの利用及び検証

2016年3月26日(土) 14:45 〜 15:50 K会場 (講義棟C棟 C101)

座長:金 政浩(九大)

15:30 〜 15:45

[1K11] transXend検出器を用いたエネルギー分解X線CTにおけるアンフォールディング法の検討

丸山 能央1、濱口 拓1、*神野 郁夫1 (1.京都大学)

キーワード:X線CT、エネルギー分解、アンフォールディング

X線計数率の問題なくエネルギー分解コンピュータ断層撮影を行うため,X線を電流として測定し,解析によりX線のエネルギー分布を求めるtransXend検出器を我々は開発した.解析には,予め評価した応答関数と測定電流値を用いてアンフォールディング(SAND-IIを使用)を行う.これまでは,入力の測定電流値の数と,出力するX線のエネルギー範囲数を同じとして,解析してきた.しかし,アンフォールディングの収束条件により,得られるエネルギー分布が多少異なる欠点があった.また,応答関数の評価には,測定する物質を用いる必要がある,という制限があった.この原因として,エネルギー範囲を離散化しすぎたことを考え,今回,入力電流値数4に対し,出力エネルギー範囲数219(X線エネルギー0.5keVきざみ)の劣決定問題を解くこととした.この結果,収束が速く,初期推定X線エネルギースペクトルに依存せずに,正しいX線エネルギー分布が得られることが分かった.