2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 303-1. 原子炉計測,計装システム,原子力制御システム

[1M01-04] 計装システム

2016年3月26日(土) 10:15 〜 11:25 M会場 (講義棟C棟 C106)

座長:五福 明夫(岡山大)

10:15 〜 10:30

[1M01] 過酷事故模擬環境における高温型MIケーブル用シース材の腐食特性

*中野 寛子1、柴田 裕司1、武内 伴照1、松井 義典1、土谷 邦彦1 (1.日本原子力研究開発機構)

キーワード:過酷事故環境、MIケーブル、SUS316、NCF600、腐食特性

過酷事故時でも炉内の計測データを伝送可能な金属被覆無機絶縁ケーブル(MI ケーブル) を開発している。本研究では、過酷事故時の環境を模擬したMI ケーブル用シース材の耐食性を調べるため、選定したオーステナイト系ステンレス鋼SUS316 及びニッケル基合金NCF600 について、過酷事故環境を模擬した大気雰囲気(O2 雰囲気)、大気と水蒸気雰囲気(O2/H2O 雰囲気) もしくは大気とヨウ素雰囲気(O2/I2 雰囲気) 中における耐食性を調べた。その結果、1000 °C × 2h の条件では、SUS316 よりNCF600 の方が約4 倍、O2 雰囲気よりO2/H2O 雰囲気の方が約3 倍、腐食速度は大きいことが分かった。また、O2/I2 雰囲気では、SUS316 の方がNCF600 よりも腐食速度が大きく、I2 の影響によって腐食が促進されることを確認した。従って、NCF600 の方が想定される環境における耐食性が高いことが分かった。