2016年春の年会

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[2A19-23] 福島事故関連:環境放射能・線量評価2

2016年3月27日(日) 17:10 〜 18:30 A会場 (講義棟B棟 B102)

座長:森泉 純(名大)

17:10 〜 17:25

[2A19] 反射境界を利用した家屋内線量率への周辺建物の影響の解析

*古田 琢哉1、高橋 史明1 (1.日本原子力研究開発機構)

キーワード:屋内線量率、家屋、周辺建物、反射境界、PHITS

放射性核種に汚染された環境下の放射線防護対策では、住民生活を反映した線量評価が求められている。この評価には、一日の生活の中で家屋内に滞在する時間が長いことから、家屋内での線量率の正確な評価・見積もりが重要である。我々はこれまでの研究で、開けた土地に建つ建物内の線量率について解析を行っており、その結果について報告を行ってきた。しかし、都市部では、周辺に存在する建物の影響により、建物が孤立した条件と比較して、屋内線量率の低減効果に差が生じる可能性がある。そこで、放射線挙動解析コードPHITSを用いて、一軒の家屋を配置する計算体系の境界領域に反射境界を設定することで、家屋が立ち並ぶ環境での放射線輸送計算を実行した。本発表では、この計算手法の解説と解析で得られた周辺建物による家屋内線量率の低減効果について発表を行う。