2016年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1. 放射性廃棄物処理

[2I15-18] 福島事故廃棄物処理技術3

2016年3月27日(日) 16:05 〜 17:10 I会場 (講義棟B棟 B200)

座長:桐島 陽(東北大)

16:35 〜 16:50

[2I17] Sr2+選択吸着用高性能マンガン酸化物イオンふるいの合成と海水条件での吸着特性

*馮 旗1、陳 常東1、内田 満美1、神田 玲子2 (1.香川大学、2.K&A環境システム)

キーワード: Sr2+吸着、放射線汚染水、イオンふるい、マンガン酸化物

福島第一原子力発電所事故の放射性汚染水処理は原発事故処理の重要な課題である。汚染水には多くの海水成分が含まれているため、Cs+とSr2+の除去が難しく、高選択吸着剤の開発が求められている。マンガン酸化物は優れた陽イオン吸着特性を持ち、また、様々なトンネル構造や層状構造が存在する。本研究では、Sr2+と同じくらいのイオン半径を有するNa+とマンガン成分を混合して焼成し、Sr2+の大きさと同じくらいサイズの細孔を持つトンネル構造Na0.44MnO2および層状構造Na0.7MnO2.05多孔性吸着剤を合成し、イオンふるい効果を利用したSr2+高選択吸着剤を開発し、天然海水からのSr2+吸着特性を調べた。合成したマンガン酸化物イオンふるいはSr2+に対して非常に高い選択吸着特性を示し、従来のA-ゼオライト吸着剤と比べ、分配係数(Kd)が100倍、吸着量が3.5倍高い。