2016年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2. 放射線物理,放射線計測

[2K09-15] 元素・核種分析,放射能測定

2016年3月27日(日) 14:45 〜 16:40 K会場 (講義棟C棟 C101)

座長:河原林 順(東京都市大)

14:45 〜 15:00

[2K09] 波長分散型PIXEにおける広範囲エネルギー測定

*今泉 光太1、石井 慶造1、松山 成男1、寺川 貴樹1 (1.東北大学大学院工学研究科量子エネルギー工学専攻)

キーワード:PIXE、波長分散

近年、地球環境問題におけるエアロゾルの役割が注目されており、その化学組成を知ることで成因や発生源の特定が可能になる。エアロゾル重金属元素の特性X線エネルギー範囲は、およそ0.5~3.9keVと広範囲にわたるものである。また、それらはあらゆる化学状態で存在しており、その化学状態によって性質が異なる。よってこの分析には広エネルギー範囲において検出できることと高いエネルギー分解能が必要となっており、波長分散型PIXE分析はこれらの条件を満たす分析法である。本研究ではエアロゾル等の試料の化学状態分析を目指し、本分析システムにおける可検出エネルギー範囲を0.5~3.9keVまでの拡張を試みた。このエネルギー範囲は結晶PET、Ge、Mica、TAPにより網羅される。本研究ではこれらの結晶系が要求されるエネルギー分解能を満たすものであるかをそれぞれ評価した。