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[2K10] Cs-134,137放射線場で使用可能な可搬型高感度Sr-90検出器の開発
キーワード:Sr-90、GEM、MPGD、β線
福島の高線量地域の試料を化学処理せず、しかも現場で90Srからのβ線を測定しようとすると、周辺環境及び試料中に含まれている134,137Cs及び40Kからの0.511MeV~1.31MeVのβ線、1.41MeV以下のγ線が大きなバックグラウンドとなる。そこで、90Srの娘核種である90Yからのβ線のエネルギーが2.28MeVと高いこと、ガス検出器では電子に対してγ線の感度が非常に低いことに着目し、2層の平板型ガス検出器でエネルギー損失測定の同時計数を行うことによりバックグラウンドを低減し、また6面を覆うことにより4πカウンターとした高感度で簡易に90Srを検出する方法を考案した。本研究では、ガス電子増幅器(GEM)を2枚用いた2層ガス検出器を1ユニット制作し、β線のエネルギー損失計測装置としての性能を評価する。また、ガラスGEMに対し液晶ポリマーGEMのアウトガスが封入ガスに及ぼす影響の検討を行う。