2016年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 202-2. 放射線物理,放射線計測

[2K09-15] 元素・核種分析,放射能測定

2016年3月27日(日) 14:45 〜 16:40 K会場 (講義棟C棟 C101)

座長:河原林 順(東京都市大)

15:00 〜 15:15

[2K10] Cs-134,137放射線場で使用可能な可搬型高感度Sr-90検出器の開発

*細川 響1、石井 慶造2、松山 成男2、寺川 貴樹2、佐藤 剛志2 (1.東北大学 工学部 機械知能・航空工学科 量子サイエンスコース、2.東北大学大学院 工学研究科 量子エネルギー工学専攻)

キーワード:Sr-90、GEM、MPGD、β線

福島の高線量地域の試料を化学処理せず、しかも現場で90Srからのβ線を測定しようとすると、周辺環境及び試料中に含まれている134,137Cs及び40Kからの0.511MeV~1.31MeVのβ線、1.41MeV以下のγ線が大きなバックグラウンドとなる。そこで、90Srの娘核種である90Yからのβ線のエネルギーが2.28MeVと高いこと、ガス検出器では電子に対してγ線の感度が非常に低いことに着目し、2層の平板型ガス検出器でエネルギー損失測定の同時計数を行うことによりバックグラウンドを低減し、また6面を覆うことにより4πカウンターとした高感度で簡易に90Srを検出する方法を考案した。本研究では、ガス電子増幅器(GEM)を2枚用いた2層ガス検出器を1ユニット制作し、β線のエネルギー損失計測装置としての性能を評価する。また、ガラスGEMに対し液晶ポリマーGEMのアウトガスが封入ガスに及ぼす影響の検討を行う。