2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 302-1. 新型炉システム

[2N20-23] 高温ガス炉

2016年3月27日(日) 17:25 〜 18:30 N会場 (講義棟C棟 C202)

座長:久保 重信(JAEA)

17:55 〜 18:10

[2N22] 受動的安全性を持つ新しい炉容器冷却設備

実機のRCCSと等倍縮小した除熱試験装置の比較方法

*高松 邦吉1、松元 達也2、守田 幸路2 (1.日本原子力研究開発機構、2.九州大学)

キーワード:炉容器冷却設備、受動的安全性、高温ガス炉、高温工学試験研究炉、超高温ガス炉、ふく射、自然対流、炉心溶融、冷却材喪失事故

東京電力(株)の福島第一原子力発電所事故(以下、福島事故)後、深層防護の観点から炉心損傷の防止対策が重要になった。そこで、動的機器および非常用電源等を必要とせず、福島事故のようにヒートシンクを喪失することのない、受動的安全性を持つ原子炉圧力容器の冷却設備を提案する。本冷却設備は安定して冷却できるため、定格運転時の一部の放出熱、および炉停止後の一部の崩壊熱を、常に安定的に受動的に除去できる。特に事故時において、本冷却設備が持つ冷却能力の範囲まで崩壊熱が減少した際、それ以降は非常用電源等が必要なくなり、長期間(無限時間)に渡って受動的な除熱が可能となる。一方、本冷却設備の優れた除熱性能を示すために、等倍縮小した除熱試験装置を製作中であり、ふく射および自然対流に関する実験条件を決定することもできた。