[3C10-14] 二相流・相変化2

[3C12] 静的安全炉心注水系としての蒸気インジェクタ作動特性に関する研究

＊遠藤 宏純¹、三輪 修一郎¹、森 治嗣¹ (1.北海道大学大学院　工学院)

キーワード：原子力、蒸気インジェクタ、気液二相流、CFD

静的噴流ポンプとして知られる蒸気インジェクタをBWRの炉心注水系に用いることを考え、実験と数値シミュレーション解析により作動特性の調査、知見収集を行った。蒸気インジェクタとは、収縮拡大管形状で可動部を有さない非常に単純な構造の機器であり、水と蒸気を供給すると内部で直接接触凝縮を伴い、流入時よりも大きな圧力まで上昇し流出する。こうした特徴から、蒸気インジェクタは全交流電源喪失時（SBO）にもBWRの新たな静的安全系として、プラントの健全性維持のために機能することが期待できる。本稿においては、主に供給圧力に対する吐出圧力の増大率、最大吐出圧などを実験により評価した一方、汎用CFDコード、Star-CCM+を用いた数値解析により蒸気ノズル内流れの評価を行った。