2016年春の年会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 404-3. 燃料再処理

[3F01-06] 放射性核種の分離

2016年3月28日(月) 09:30 〜 11:10 F会場 (講義棟B棟 B201)

座長:北辻 章浩(JAEA)

10:30 〜 10:45

[3F05] 抽出クロマトグラフィ用吸着材の放射線劣化挙動

*渡部 創1、佐野 雄一1、石神 龍哉2 (1.原子力機構、2.若エネ研)

キーワード:抽出クロマトグラフィ、吸着材、放射線劣化

抽出クロマトグラフィ法を用いたマイナーアクチノイド(MA; Am, Cm)回収プロセスの安全性評価として、今までに吸着材の放射線分解による、性能変化等の評価を行ってきた。一方で、放射線分解生成物については評価を行っておらず、本技術の安全性の観点より、抽出剤など有機物質の放射線劣化生成物の分離塔内部での挙動について調査が必要である。そこで本研究ではCMPO/SiO2-P吸着材等についてγ線およびHeイオンビームを照射した際に生成する物質の調査を行い、これらが及ぼす影響について検討を行った。
CMPO分子についてγ線照射とα線照射によって分解する位置に共通点が見られ、生成する化学種についても共通のものが見られた。この内、2つのカルボニル基の酸素が残っているものはAm抽出能力を有していると考えられる。今までの実験から、α線照射に伴ってCMPOからのAmの逆抽出性能が低下することが分かっており、これらの物質の影響が示唆された。今後、劣化生成物からのAm回収方法を検討することで、分離塔内部におけるAm蓄積防止に反映させる必要がある。