2016年春の年会

講演情報

一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2. 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[3L01-04] トリチウム増殖材・中性子増倍材開発(合成技術・化学特性)

2016年3月28日(月) 09:50 〜 10:55 L会場 (講義棟C棟 C105)

座長:近田 拓未(静岡大)

10:05 〜 10:20

[3L02] 革新的先進トリチウム増殖材料Li2+xTiO3+y及びLi2ZrO3固溶体の微小球製造

*星野 毅1 (1.日本原子力研究開発機構)

キーワード:先進トリチウム増殖材料、リチウムセラミックス、固溶体、微小球、エマルジョン法

核融合エネルギー開発の早期実現をはかることを目的として行う研究開発である幅広いアプローチ(BA)活動の一環として、高温長時間使用時においても化学的安定性に優れた先進トリチウム増殖材料開発を行っている。従来のLi添加型Li2TiO3微小球製造は、真空及び水素雰囲気中における焼成等の複雑な製造プロセスが必要であった。そこで、焼成が容易な大気中においても、化学的安定性に優れ、高いLi原子密度も有する新たな先進トリチウム増殖材料の探索を行った。様々な材料を検討した結果、従来のLi添加型Li2TiO3(Li2+xTiO3+y)にLi2ZrO3を添加した微小球製造を試み、この試作球の特性評価を行ったところ、トリチウム放出特性に優れた5ミクロン以下の結晶粒径を有する微小球を大気中で製造できることを明らかにした。また、本微小球は、更なるLi原子密度の増加が期待できるLi添加型Li2TiO3とLi2ZrO3の固溶体を形成していることも解明し、新たな先進トリチウム増殖材料としての見通しを得た。