2016年春の年会

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一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2. 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[3L09-15] 核融合炉材料工学(低放射化構造材料)

2016年3月28日(月) 14:45 〜 16:30 L会場 (講義棟C棟 C105)

座長:西谷 健夫(核融合研)

15:15 〜 15:30

[3L11] 核融合炉で使用後10年以内に再利用可能な低放射化バナジウム合金の開発

(1)高精製金属バナジウム及びその合金の試作

*長坂 琢也1、田中 照也1、後藤 拓也1、相良 明男1、野村 和宏2、櫻井 星児2、吉永 英雄2、佐藤 裕樹3、菅原 孝昌3、湯葢 邦夫3 (1.核融合科学研究所、2.太陽鉱工株式会社、3.東北大学金属材料研究所)

キーワード:核融合炉ブランケット、放射化元素、高純度化

核融合炉用低放射化材料においては、使用後に30年~100年程度の冷却期間を経て再利用することが検討されている。本研究では、この再利用までの冷却期間を10年以下にすることを最終目標とする。具体的には、既に大型化の途上にあるV-4Cr-4Ti合金を基本として、(1)放射化に影響の大きい不純物のさらなる低減、(2)放射性核種を生成する合金元素:チタン添加量の最小化、さらに(3)冷却期間中における希ガス・揮発性放射性核種の除去、を複合させれば目的が達成できると考えている。再利用までの期間の大幅な短縮は、核融合炉の安全性、経済性、社会受容性を格段に向上させると考えられる。第一報として、上記(1)に関連し、長半減期の放射性核種を生成する不純物モリブデンを、金属バナジウムの原料である五酸化バナジウムから低減する実証試験、さらにそれを用いて作製したバナジウム合金の基本的な機械特性について報告する。