2016年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 301-2. 炉設計と炉型戦略,核変換技術

[3O01-05] 核変換処理3

2016年3月28日(月) 09:30 〜 10:55 O会場 (講義棟C棟 C201)

座長:西山 潤(東工大)

09:45 〜 10:00

[3O02] トリウム溶融塩炉はプルトニウムを消滅できるか?

*廣瀬 保男1 (1.なし)

キーワード:溶融塩炉、トリウム溶融塩炉、プルトニウム消滅

トリウム溶融塩増殖炉はウランと共に自然が提供するトリウムを燃料資源として使用する方法としてオークリッジ国立研究所(ORNL)で開発されたことは周知である。トリウム溶融塩増殖炉は全燃料塩を10日に一回化学処理することが成立条件であり、その技術的成立性が隘路になって実用化できなかった。経済性を重視して高濃縮ウランより民生用プルトニウムで原子炉を始動する条件が検討されたが、プルトニウムを燃焼する技術とする意図はなかった。トリウムを燃料とする溶融塩炉でプルトニウムを消滅できるといわれているが、この発想がORNLの実績に基づいている技術であるかのように思わせているのは問題である。1.溶融塩炉におけるTRUの核変換効率、2.燃料担体塩への三弗化物溶解度、3.プルトニウム燃焼溶融塩炉の酸化還元電位制御、4.溶融塩炉へのプルトニウム装荷方法の観点から本当にプルトニウムを消滅できるか検討する。