[3O06-09] 核変換処理4

[3O09] 重水炉と冷中性子を用いたLLFPの新しい核変換法の研究

(3)冷中性子生成装置の設計検討

＊舘 義昭¹、高木 直行²、飯田 拓海²、若林 利男³ (1.日本原子力研究開発機構、2.東京都市大学、3.東北大学)

キーワード：核変換、長寿命核分裂生成物、冷中性子、重水炉

放射性廃棄物に含まれている半減期の長い長寿命核分裂生成物の中で、従来、中性子吸収による核変換が困難とされていたSe-79、Zr-93、Pd-107及びCs-135について、中性子束の大きな原子炉の中に極低温領域を創生し、冷中性子を照射することによって、それらを効果的に安定核種または短寿命核種へ変換させる技術に関する研究開発を開始した。冷中性子生成のために極低温領域を創生する原子炉としては、中性子吸収が少なく、低温の冷却材を用いる重水炉を想定し、典型的な重水炉炉心に装荷可能な冷中性子生成装置の設計検討を行った。冷中性子生成装置の設計検討においては、既存の低温技術をベースとして、放射線発熱などの原子炉における固有の現象を考慮して、冷中性子生成装置の構成案、材料候補の選定を行い、そのシステム概念を考案した。