[TN1202] (2)40年運転規制の制度的課題について
福島第一原子力発電所の事故を受け、原子炉等規制法が改正され、新規制基準が制定された。電気事業者は、自社の原子力発電所の新規制基準適合対応に加え、自主的な安全性向上対策にも取り組んでいる。先般、新規制基準適合性審査に合格した、川内原子力発電所1,2号機の再稼働までの取り組みについて紹介する。また、40年を超えて原子力発電所の運転を行う場合には、原子力規制委員会による認可が必要となった。しかし、この40年運転規制については、技術的必要性に対する説明が不十分であり、原子炉等規制法の体系に追加された上に、米国に比べると審査期間が極端に短く、審査の可否が予見できない。この技術的な課題と制度上の課題について指摘する。