2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 402-1 炉材料とその照射挙動

[1I01-08] 照射効果

2017年9月13日(水) 10:00 〜 12:10 I会場 (C棟 C310講義室)

座長:橋本 直幸 (北大)

10:15 〜 10:30

[1I02] BWR環境における二相ステンレス鋼のミクロ組織に及ぼす熱及び照射の影響

*田中 重彰1、阿部 友紀1、橘内 裕寿2、豊田 哲也3、神長 貴幸4、大木 俊4 (1. 東芝、2. 日本核燃料開発、3. 日立GEニュークリア・エナジー、4. 東京電力ホールディングス)

キーワード:二相ステンレス鋼、熱時効、照射脆化

BWR運転条件下に長時間さらされた二相ステンレス鋼の材料特性に及ぼす熱および照射の影響を評価し、両者が重畳することによるフェライト相の硬化の影響を検討することを目的に、実炉あるいは試験炉で照射された溶接部に対して、アトムプローブ(APT)分析、透過電子顕微鏡 (TEM)観察および微小硬さ測定を実施した。APT測定により、BWR運転条件下ではフェライト相中にスピノーダル分解が生じないこと及び、Ni,Si,Mnが濃化したクラスタが生成されることを確認した。クラスタの諸特性とフェライト相の硬さの相関性を検討したところ、クラスタの体積分率と硬さに正の相関性が見られた。クラスタ体積分率や硬さを熱時効時間および照射量で整理すると、主に照射の影響が支配的であることが確認された。