2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[1M01-05] LLFPの核変換1

2017年9月13日(水) 10:00 〜 11:15 M会場 (N棟 N304講義室)

座長:千葉 敏 (東工大)

11:00 〜 11:15

[1M05] LLFP安定核種化・短寿命化のための核変換法の開発

(5)79,80Seおよび93,94Zrのクーロン分解反応による光吸収断面積の導出

*武内 聡1、中村 隆司1、大津 秀暁2、王 赫2、渡辺 幸信3、川瀬 頌一郎3 (1. 東京工業大学、2. 理研仁科センター、3. 九州大学)

キーワード:ImPACT、長寿命核分裂生成物、光吸収断面積、クーロン分解反応、RIビーム、逆運動学、中性子捕獲反応

我々は、LLFPの核反応データ蓄積とその応用を目的とし、理化学研究所仁科加速器研究センターRIビームファクトリーで供給される不安定核二次ビームを利用した原子核反応実験を実施している。特にLLFPの光吸収断面積に着目し、LLFPを二次ビームとしたクーロン分解反応実験を行った。クーロン分解反応断面積は、クーロン場による仮想光子をγ線とみなすことによって光核反応の測定に相当しており、詳細つり合いの原理からその逆過程である放射性中性子捕獲断面積の導出が期待されている。実験では93,94Zrおよび79,80Seを対象としたクーロン分解反応を測定した。クーロン分解反応では低励起エネルギー領域に感度が高いため、中性子分離エネルギー近傍の応答を効率よく測定することが可能である。講演では、実験及び結果を報告し、クーロン分解反応断面積と既知および予測されている光吸収断面積から得られる計算値の比較をする。とくに光吸収断面積測定の詳細な先行研究がある94Zrに対して実験データの評価を行う。