15:15 〜 15:30
[1Q03] 群馬県赤城大沼の秋季全循環における放射性セシウムの挙動
キーワード:放射性セシウム 、赤城大沼 、秋季全循環、ワカサギ
2011年3月福島原発事故由来の放射性物質は,群馬県の赤城大沼にまで飛来した。2011年8月,赤城大沼に生息するワカサギから,当時の暫定食品安全規制値(肉・卵・魚・その他)である500Bq/kg-wetを上回る640 Bq/kg-wetの放射性セシウム濃度が検出された.しかし、同程度の放射性Csが県内の他の湖沼では急激に減衰したことと比較すると、赤城大沼におけるワカサギ(魚類)の放射性Cs濃度の減衰が遅いという特徴がある。本研究では,湖水の秋季全循環に着目し,湖水を時系列かつ深度別に詳細な分析(mBq/kgオーダー)を行うことで,湖内における放射性セシウムの微小な変化を捉えた.さらには,これらの基礎データを蓄積し,最終的な目的である「赤城大沼における放射性セシウムの動態解明と将来予測」の一助とすることを目的とする.