2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[2A17-20] ガラス固化技術3

2017年9月14日(木) 16:20 〜 17:25 A会場 (B1棟 B11講義室)

座長:小藤 博英 (JAEA)

16:50 〜 17:05

[2A19] 鉄リン酸ガラス中におけるZr周りの局所構造に及ぼすCsの添加効果

*田治見 祐里1、小藤 博英2、渡部 創2、矢野 哲司3、門 力也3、松浦 治明1 (1. 東京都市大学、2. 日本原子力研究開発機構、3. 東京工業大学)

キーワード:鉄リン酸ガラス、セシウム、ジルコニウム、EXAFS

乾式再処理により生じる高レベル放射性廃棄物に対しては、溶媒塩成分を含むことから、廃棄物固化媒体として高充填率を期待できる鉄リン酸ガラスの適用が注目されている。核分裂生成物のうちZrは鉄リン酸塩ガラスに元来なじみにくい物質であるが、廃棄物の一つであるCsの共添加について調べたところ、Cs含有量によりZrの分散状態に大きな変化が観測された。そのメカニズムを明らかにするために、Cs含有量を変えた試料を用いたXAFS構造解析によりガラス中におけるZr原子周りの配位構造の評価を行った。また、ガラス構成成分のうちのFe,Co,CrのK吸収端を用いたEXAFS測定も行い、廃棄物の添加量、局所構造とガラスの安定性との相関関係を評価した。Zrの局所構造および鉄リン酸ガラス主成分であるCoの原子価にCs含有量に対する依存性がみられた。