[2H04-09] セメントの影響，変質

[2H09] 固体NMRを用いた遅延エトリンガイト生成によるモルタルの膨張に及ぼすフライアッシュの抑制効果の検討

*渡邊 禎之¹、吉野 徹¹、川端 雄一郎²、高橋 晴香³、小川 彰一³ (1. （地独）東京都立産業技術研究センター、2. （国研）海上・港湾・航空研究所、3. （株）太平洋コンサルタント)

キーワード：硫酸塩劣化、DEF、固体NMR、セメント、フライアッシュ

放射性廃棄物の処分施設において、発熱廃棄体周辺の充填モルタルやマスコンクリートでは、高温履歴を受けて遅延エトリンガイト生成(DEF:delayed ettringite formation)による膨張が生じる可能性がある。セメントにフライアッシュ(FA)を置換することで膨張が抑制されることが知られているが、置換率によっては抑制は困難であり、メカニズムが不明なことから長期的な予測ができない。本研究では，FAを10%および20%置換して約8年間養生したDEF試験体を用い、DEF膨張におけるAlの挙動に着目し、固体核磁気共鳴分析(27Al-NMRおよび29Si-NMR)を行い、膨張の抑制メカニズムについて考察した。