[2H10-14] 収着挙動

[2H11] 塩水環境における薄片状黒雲母へのユウロピウムの収着挙動

*豊田 丈通¹、新堀 雄一¹、千田 太詩¹ (1. 東北大学)

キーワード：薄片状黒雲母、ユウロピウム、地層処分、収着挙動、イオン強度

地層処分の安全評価において,地下岩盤中の花崗岩に含まれる黒雲母には高い核種収着能が期待されている.これまで黒雲母の収着能は粉末により評価されていたが,実環境において黒雲母は薄片状で存在しており、薄片端部に収着した核種が黒雲母内部へと拡散することも考慮する必要がある.前報では,黒雲母薄片を用いた収着実験により薄片内部へのユウロピウムの経時的な拡散浸入を確認した．本研究では前報に続き，核種収着に対する塩濃度の影響について着目した収着実験を行った．塩濃度は海水系地下水を想定してNaClにより調整し，pHは3～8とした．その結果，NaCl 0.06 Mまでは,いずれのpHにおいても黒雲母薄片へのEuの拡散による浸入に影響を及ぼすことが示唆された.