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[2I06] 圧力バウンダリ構成部で使用されるステンレス溶接金属の熱時効脆化評価のための基盤技術開発
(3)G相析出予測モデルの開発
キーワード:G相、熱力学計算、相安定性、析出挙動
G相析出による2相ステンレス鋼の熱時効劣化挙動を評価するために、ステンレス溶接金属及びステンレス鋳鋼を対象としてThermo-Calcによる熱力学平衡計算を行い、G相の安定性に及ぼす温度及び合金組成の影響を評価した。さらに、TC-PRISMAを用いてG相析出挙動のシミュレーションを行い、ステンレス溶接金属とステンレス鋳鋼におけるG相析出挙動の違いを評価した。G相の安定性にはNi, Mn, Cr, Si, Moの添加量が影響し、特にSiとMoの影響が大きいことが示唆された。また、主としてSi含有量の違いにより、ステンレス鋳鋼はステンレス溶接金属に比べてG相の安定性が高いことが示唆された。得られた計算結果と実験結果を比較検討することにより、既存の熱力学データベースに対する改良指針が得られた。