2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 404-3 燃料再処理

[2K05-09] MA回収プロセス

2017年9月14日(木) 10:35 〜 11:55 K会場 (N棟 N301講義室)

座長:坂村 義治 (電中研)

11:35 〜 11:50

[2K09] MA分離抽出剤HONTAのガンマ線分解による抽出能変化

*樋川 智洋1、鈴木 英哉1、伴 康俊1、石井 翔1、松村 達郎1 (1. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:MA 分離、溶媒抽出、HONTA、放射線分解、ランタノイド

高レベル放射性廃液(HLLW)中からマイナーアクチノイド(MA)を回収するための分離プロセスにおいて、抽出剤の放射線耐性を明らかにすることは成立性の観点から重要な課題である。これまでに MA に対して選択性を持つ抽出剤 HONTA について、ドデカン溶媒中でのガンマ線分解量及びそれに伴って生成する分解物の構造を明らかにした。そこで本研究ではそれらの抽出挙動への影響を調べるために、ガンマ線照射したHONTA-ドデカン溶液を用いて、非目的抽出対象元素であるランタノイド(Ln)元素の抽出試験を行った。その結果、Lnに対する分配比は吸収線量の増加に伴い指数関数的に減少し、またその減少傾向にLn元素間の差異は認められなかった。このことから、HONTAのガンマ線分解生成物による新たな元素抽出能の出現は認められず、また分配比の減少はガンマ線照射に伴うHONTAの分解による濃度変化にのみ起因することがわかった。