[2L10-13] 医療応用

[2L11] ホウ素中性子捕捉療法熱外中性子モニター用LBO電離箱の感度計算

*小谷 圭¹、遠藤 暁¹、田中 憲一¹、梶本 剛¹ (1. 広島大学)

キーワード：BNCT、LBO電離箱、熱外中性子束、熱中性子束、中性子モニタリング

ホウ素中性子捕捉療法(BNCT)に使用を検討されている加速器中性子源は加速電圧の変動により線質及び強度が変化しやすいため、患部表面での線量をモニターすることが必要である。そのため、本研究では、BNCTの熱外中性子線量モニターとして検討しているLBO-Air電離箱の中性子線に対する感度を評価することを目的とした。PHITSコードを用いてモンテカルロ計算を行った。LBO-Air電離箱の幾何形状を模擬し、単色中性子における有感領域内に生成される荷電粒子のエネルギー付与スペクトルを計算した。また、既往の実験結果と比較するため、実験体系をモデル化した中性子場に対して熱・熱外・速中性子によるエネルギー付与スペクトルを計算した。既知のW値を用いて、エネルギー付与スペクトルからLBO-Air電離箱有感領域に生成する電離量を求め、熱・熱外・速中性子における感度を推定した。計算により、熱中性子感度4.24×10^-6[pC・cm²]、熱外中性子感度1.96×10^-5[pC・cm²]、また、速中性子線量に対する相対感度0.175が得られた。熱外中性子感度は既往の測定値と良い一致を示した。