2017年秋の大会

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V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[2O10-16] 核融合炉材料(低放射化フェライト鋼,ベリリウム中性子増倍材)

2017年9月14日(木) 14:45 〜 16:35 O会場 (フロンティア応用科学研究棟 セミナー室1)

座長:笠田 竜太 (京大)

14:45 〜 15:00

[2O10] 多軸疲労変形したF82H鋼の微細組織変化

*福元 謙一1、伊藤 隆基2、谷川 博康3、酒瀬川 英雄3、鬼塚 貴志1 (1. 福井大原子力研、2. 立命館大学、3. 量研機構)

キーワード:低放射化フェライト鋼、疲労挙動、TEM観察

F82H鋼への非比例負荷多軸疲労試験で得られた結果を基に、微視組織変化の観点から調査し、その寿命特性に関わる微視組織、変形・破壊挙動の情報を取得することを目的とした。F82H鋼の円筒試験片に対し試験温度300℃における低サイクル疲労試験を実施して疲労強度に関する情報を取得し、同試験片を用いた中断試験を行い、微小組織観察を行った。
ひずみ範囲1.0%における微視組織観察から、ひずみ範囲の大小および負荷経路にかかわらず、初期の50サイクルから転位が粒内に形成され、サイクル数の上昇とともにラス構造結晶粒の内部に転位網が形成され、結晶粒の微細化が疲労負荷の蓄積とともに進行することがわかった。
ひずみ範囲0.5%における微視組織観察結果から、サイクル数の上昇とともにラス構造結晶粒の内部に転位網が形成されているが、結晶粒の微細化は大きく見られなかった。