2017年秋の大会

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VI. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[2Q10-14] 環境修復

2017年9月14日(木) 14:45 〜 16:05 Q会場 (フロンティア応用科学研究棟 レクチャーホール)

座長:嶋田 和真 (JAEA)

14:45 〜 15:00

[2Q10] セシウムフリー鉱化法を用いた土壌除染におけるCaCl2及びKCl添加物の効果

*下山 巖1、本田 充紀1、小暮 敏博2、馬場 祐治1、矢板 毅1、岡本 芳浩1 (1. 日本原子力研究開発機構、2. 東京大学)

キーワード:セシウム、土壌除染、熱処理

放射性Csにより汚染された土壌廃棄物の効率的除染のため、我々はCsフリー鉱化法(CFM)の開発を進めている。本研究では、福島の実汚染土壌にCaCl2を添加して740℃で加熱処理を数回行うことで99%の除染率が得られ、それにより粘土鉱物成分が別の構造に相変化したことを報告する。一方、KCl添加した場合、590~790℃の範囲で低圧加熱処理により大気加熱処理よりも高い除染率が得られ、790℃で83%の除染率が得られたが、処理後も粘土鉱物成分は残ることが見いだされた。これらの結果はCaCl2とKCl添加物との反応によるCs除去メカニズムがそれぞれ異なることを示唆しており、後者では低圧加熱処理が有効であることを示している。