2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-1 放射性廃棄物処理

[3A01-04] ガラス固化技術5

2017年9月15日(金) 09:30 〜 10:30 A会場 (B1棟 B11講義室)

座長:三村 均 (ユニオン昭和)

10:15 〜 10:30

[3A04] 高充填ガラスマトリクスの検討

1価金属及び2価金属の含有量変化に伴う耐水性への影響評価

*相馬 諒1、小松 克茂1、山本 茂1、山田 明寛1、松岡 純1、大和久 耕平2、兼平 憲男2 (1. 滋賀県立大学、2. 日本原燃(株))

キーワード:イエローフェーズ、Mo、ホウケイ酸ガラス、耐水性、Zn/Ca比、Li/Na比、SiO2/B2O3比、Al2O3含有量

高充填ガラスマトリクスを開発する一環として、ガラスの網目修飾成分であるLi,Na,Ca,Znが耐水性に及ぼす影響を調査した。先行研究により、高レベル放射性ガラス固化体(アルカリアルミノホウケイ酸ガラス)の簡易化ガラスにおいて、B2O3がイエローフェーズ主成分であるMoの溶解度を向上させる一方、SiO2やAl2O3が耐水性の向上に寄与することが確認されている。この結果を踏まえ、SiO2/B2O3[mol比]:1.50~2.00、Al2O3含有量[mol%]:5.05~7.00の組成領域でLi,Na,Ca,Znの成分比がガラスの耐水性に与える影響を評価した。耐水性の評価には、MCC-1試験による浸出率[kg/m2d]を用いた。
 調査の結果、ZnO/(ZnO+CaO)[mol比]の増加もしくは減少のいずれにおいても耐水性が悪化した。また、Li2O/(Li2O+Na2O)[mol比]の増加で耐水性が向上した。その結果、SiO2/B2O3:1.75~2.00、Al2O3含有量:7.00の組成で、Li2O/(Li2O+Na2O)を0.52とすると、現行組成と同程度の耐水性を担保出来ることが確認された。