2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[3F05-09] 溶融挙動

2017年9月15日(金) 10:35 〜 12:00 F会場 (C棟 C214講義室)

座長:佐竹 正哲 (電中研)

10:50 〜 11:05

[3F06] 過酷事故時の溶融デブリによるコンクリートの熱劣化に関する研究

*晴山 隆仁1、奈良林 直2、山本 泰功2、千葉 豪2、林 司3、今野 隆博4 (1. 北海道大学工学院、2. 北海道大学工学研究院、3. 中国電力、4. 日立GEニュークリア・エナジー)

キーワード:コンクリート、マグネシアカーボン煉瓦、高温、熱劣化、空隙率

福島第一原発の事故では、溶融した燃料が圧力容器を貫通し直下のコンクリート床面に到達したと見られている。本研究では溶融物の崩壊熱によるコンクリートの熱劣化を推定する事を目的とし、加熱したコンクリートに対し各種試験を行った。また炉心を受け止め冷却するコアキャッチャーの小型化を目指し、材料の候補としてマグネシアカーボン煉瓦にも同様の試験を行った。
試験片を1cm角に裁断して空隙率・重量・強度を測定し、目的温度で一時間以上加熱後に再測定し値の変化を観察した。コンクリートに対しては透水試験も行い、未加熱のものと比較した。
結果、コンクリートとマグネシアカーボン煉瓦は共に空隙率の上昇、重量と圧縮強度の減少が見られ、概ね加熱温度に依存した熱劣化を起こした。またコンクリートは透水性が僅かに上昇した。マグネシアカーボン煉瓦は大気雰囲気での長時間加熱により炭素が離脱し、コンクリートよりも顕著な劣化がみられた。