2017年秋の大会

講演情報

一般セッション

IV. 核燃料サイクルと材料 » 405-2 放射性廃棄物処分と環境

[3I01-05] セシウムの回収

2017年9月15日(金) 10:35 〜 12:00 I会場 (C棟 C310講義室)

座長:秋山 大輔 (東北大)

10:50 〜 11:05

[3I02] 金属イオン含有亜臨界水による汚染土壌からのCs回収と無機材料による減容固化

(2)水熱条件における高速イオン交換による実汚染土壌からのCs脱離

*堀内 伸剛1、近沢 孝弘1、Xiangbiao Yin2、高橋 秀治2、稲葉 優介2、内海 和夫2、竹下 健二2 (1. 三菱マテリアル、2. 東京工業大学)

キーワード:セシウム、汚染土壌、亜臨界水、水熱処理、バーミキュライト

Mg2+を含む亜臨界水を用いて実汚染土壌を分級した細粒物(0.075mm未満)から放射性Csを脱離する試験を実施した。液固比=100mL/gの場合、Mg2+の濃度(0.5~2M)に関わらず1回の処理で76~78%の放射性Csを脱離できた。また、液固比=20mL/gの場合は約50%の放射性Csを、液固比=40mL/gの場合は約60%の放射性Csを脱離できた。さらに3回の繰り返し処理により、液固比=100ml/gの場合は98%の、液固比=20ml/gの場合は約70%の放射性Csを脱離できた。これらの結果より、イオン含有亜臨界水を用いて実汚染の分級細粒物からほぼ全量の放射性Csを回収できることが分かった。実汚染土壌における放射性Csの脱離挙動は、粘土鉱物の層間を全てCsで交換したバーミキュライトを用いたコールド試験によって合理的に説明することができた。