[3J01-05] 総論・燃料デブリ1

[3J04] 福島第一原子力発電所の燃料デブリ分析・廃炉技術に関わる研究・人材育成

(3)模擬燃料デブリB₂O₃-UO₂の微細構造及び機械的特性

*Aikebaier Yusufu¹、宇埜 正美¹ (1. 福井大学附属国際原子力工学研究所)

キーワード：デブリ、B2O3

デブリの取り出しには、デブリを分割した上で、安全に取り出さなければならない。切断や粉砕など、デブリの分割方法の検討や、デブリを飛散させずに取り出す方法の検討には、デブリの密度、機械的特性（硬さ、弾性率、破壊じん性）、熱物性（熱伝導度、比熱、融点）をできるだけ高い精度で、正確に把握することが大変重要とされている。この研究では、種々の空隙を有するB₂O₃/UO₂共晶複合体を擬似燃料デブリとして合成し、機械的性質を調べた。空隙を有するB₂O₃/UO₂共晶試料は、液相からの凝固によって作成された。空隙率は、開気孔の形成による冷却速度の減少とともに増加した。 UO₂/B₂O₃共晶試料の硬度とヤング率は、UO₂のよりも高かった。 B₂O₃/UO₂共晶試料の圧縮強度はUO₂よりも低く、空隙率が増加するにつれて減少した。全てのサンプルは典型的な脆性破壊挙動を示し、空隙率の低くい試料は突然の破裂まで直線的な弾性変形挙動を示した。一方、空隙率の高い試料は線形弾性変形後に一部が破壊され、それからまた一部が破壊されといった段階的な破壊挙動を示した。
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