[3L10-13] 核燃料物質分析（技術開発）

[3L12] 高ガンマ線量環境下で使用できる中性子シンチレーター素子および中性子測定技術の開発

*桜木 洋一¹、吉川 慶一¹、福田 健太郎²、池田 祐一²、小池 昭史³、渡辺 賢一⁴ (1. 東京電力ホールディングス（株）、2. （株）トクヤマ、3. （株）ＡＮＳｅｅＮ、4. 名古屋大学大学院)

キーワード：中性子シンチレーター

福島第一原子力発電所の廃炉作業では、溶融して固まった燃料（以下、燃料デブリ）の所在の特定や、燃料デブリを取り出す際の臨界管理を適切に行う必要がある。そのためには小型で中性子検出感度が高く、かつ高ガンマ線量下でも使用できる中性子検出器が有効と考えられる。本研究ではLiF/Eu:CaF2共晶体と光ファイバーを組み合わせた素子を開発し、高ガンマ線環境での中性子弁別性能の評価を行った。高ガンマ線＋中性子線の照射試験を行った結果、100Gy/h程度のガンマ線環境でも1nv程度の微弱な中性子が弁別可能であることを確認した。また、高ガンマ線環境下では光ファイバー内のチェレンコフ光が影響する可能性がある。チェレンコフ光とLiF/Eu:CaF2共晶体の蛍光の発光時間の違いを利用してチェレンコフ光の影響を緩和する機構も開発した。