2017年春の年会

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一般セッション

V. 核融合工学 » 501-2 核融合炉材料工学(炉材料,ブランケット,照射挙動)

[1B08-14] 水素同位体透過・保持特性

2017年3月27日(月) 14:45 〜 16:40 B会場 (16号館 16-102教室)

座長:土屋 文 (名城大)

16:00 〜 16:15

[1B13] 固体ブランケット候補材料Li2ZrO3とLi2TiO3のCO2吸収特性

*中村 穂高1、武田 翼1、藤原 滉基1、谷池 晃1、古山 雄一1 (1. 神戸大学 大学院 海事科学研究科)

キーワード:ブランケット候補材料、Li2ZrO3、Li2TiO3、CO2吸収、NRBS、ERDA

固体ブランケット候補材料であるLi金属化合物は、室温で大気中のCO2を吸収することが分かっている。ブランケット材がCO2を吸収すると、材料表面にLi2CO3の層が生成され、トリチウム生産効率が低下する可能性がある。本研究ではブランケット候補材料のうち、Li2TiO3とLi2ZrO3についてCO2吸収特性を調べた。それぞれの材料において種々の密度の試料を作製し、CO2ガス、大気、乾燥空気、湿潤空気、4つの雰囲気で曝露した。曝露した試料は、200時間曝露毎にNRBSを用いて分析を行い、試料の元素組成とCO2吸収量を調べた。NRBSスペクトルから算出した炭素面密度をCO2吸収量として評価した。その結果、50%T.D.程度の低密度試料において、二種類の材料とも曝露雰囲気の湿度が高いほどCO2の吸収速度と長時間曝露後のCO2吸収量が大きくなることがわかった。二種類の材料の1800時間曝露後のCO2吸収量を比較すると、4つの曝露雰囲気においていずれも、Li2ZrO3のCO2吸収量がLi2TiO3のCO2吸収量よりも多いことがわかった。また湿潤空気1800時間曝露後において低密度Li2ZrO3試料の炭素面密度は1.94×1018[cm-2]、低密度Li2TiO3試料の炭素面密度は1.39×1018[cm-2]である。この場合の二種類の材料のCO2吸収量の差が一番大きい。