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[1H04] レーザー誘起光還元法により使用済燃料から回収したPd中107Pdの定量
キーワード:107Pd、パルスレーザー、光還元、沈殿分離、使用済燃料、ICP-MS
107Pdは、高レベル放射性廃棄物(HLW)中に存在する長寿命核種の1つであり、HLWにおける長期的な安全評価の対象核種となっている。したがって、HLW中の107Pd存在量の正確な予測が必要であるが、HLWは放射能を多量に含んでおりPdの回収操作が困難であるため、これまで107Pdの存在量は未評価であった。そこで本研究では、Pdの回収操作における被ばく低減を目的として、レーザー誘起光還元法に基づく遠隔分離法に着目し、HLWの発生元である使用済燃料の溶解液に適用した。使用済燃料溶解液試料を実際にレーザー照射して得られたPd沈殿中には、不純物はほとんどなく107Pdの 測定干渉がなかったことから正確な定量値が得られた。