2017年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 303-1 原子炉計測,計装システム,原子力制御システム

[1J01-05] 事故時計装および再処理施設の監視制御

2017年3月27日(月) 14:45 〜 16:10 J会場 (16号館 16-305教室)

座長:五福 明夫 (岡山大)

15:30 〜 15:45

[1J04] 耐放射線性カメラ用撮像素子の照射劣化挙動

武内 伴照1、大塚 紀彰1、土谷 邦彦1、*田中 茂雄2、小沢 治2、駒野目 裕久2、渡辺 恭志3、上野 俊二4 (1. 日本原子力研究開発機構、2. 池上通信機、3. ブルックマンテクノロジ、4. 東京ニュークリア・サービス)

キーワード:軽水炉、過酷事故、耐放射線性カメラ、撮像素子、光電変換特性、駆動電圧

原子力発電所における監視システムの高度化の一環として、過酷事故が発生した際にも監視機能を失わない耐放射線性カメラの開発を行っている。既存カメラに対するγ線照射試験結果から、照射による画像劣化の主因は撮像素子内の暗電流増加であることが明らかとなった。本研究では、撮像素子の照射前後及び照射下における光電変換特性及び駆動電圧に対する画像劣化に与える影響を調べた。その結果、光電変換特性に関し、光電変換感度を高くすると暗電流増加による電荷の飽和によって画質の劣化が生じやすいことから、飽和電荷量の大きさを優先した撮像素子とすることが耐放射線性に有利であることが示唆された。また、駆動電圧に関し、照射前に最良の画質が得られた電圧は、照射下においては線量率や積算線量に応じた駆動電圧に再調整する必要があり、耐放射線性カメラシステムを設計するにあたり、重要な知見を得た。