2017年春の年会

講演情報

一般セッション

II. 放射線工学と加速器・ビーム科学 » 201-1 原子核物理,核データ測定・評価・検証,核反応工学

[2E01-05] 光核反応

2017年3月28日(火) 09:50 〜 11:10 E会場 (16号館 16-205教室)

座長:片渕 竜也 (東工大)

09:50 〜 10:05

[2E01] 核共鳴蛍光散乱を用いた変形核の双極子遷移強度の測定

*静間 俊行1、エンジェル クリストファー1、羽島 良一1、Ludewigt Bernhard2、Quiter Brian2、小泉 光生3 (1. 量研機構、2. LBNL、3. 原子力機構)

キーワード:核共鳴蛍光散乱、レーザーコンプトンガンマ線、原子核構造

準単色レーザーコンプトンガンマ線ビームを用いて、Ta-181原子核の吸収法による共鳴散乱実験を行った。実験は米国デューク大学で行った。中心エネルギー2.28、2.75MeV、半値幅約4%のガンマ線ビームを、Ta-181の吸収ターゲット及び散乱ターゲットに照射し、散乱ターゲットからの共鳴散乱ガンマ線を高純度ゲルマニウム検出器を用いて測定した。その結果、これまでの測定値と比べ、約3倍の散乱強度があることがわかった。また、共鳴準位から励起状態への分岐が、エネルギー2.28MeV領域では75%、2.75MeV領域では50%と大きな値であることを明らかにした。本講演では、実験手法及び結果について報告するとともに、準単色レーザーコンプトンガンマ線ビームを用いた非破壊核種分析の今後の計画について紹介する。