2017年春の年会

講演情報

一般セッション

III. 核分裂工学 » 304-1 伝熱・流動(エネルギー変換・輸送・貯蔵を含む)

[2K19-23] 二相流・相変化2

2017年3月28日(火) 17:10 〜 18:30 K会場 (16号館 16-306教室)

座長:森 昌司 (横浜国大)

18:10 〜 18:25

[2K23] 超音速蒸気インジェクタの気液間エネルギー輸送

*藤城 雅也1、阿部 豊1、金子 暁子1 (1. 筑波大学)

キーワード:二相流、蒸気インジェクタ、エネルギー輸送

SIとは,水と蒸気が直接接触することにより蒸気が凝縮し,水を引き込む力が作用することにより大量の水を吐出することができる噴流ポンプである.このとき水と蒸気を送り込む力は必要としないため,無電源で作動させることができる.
 本研究では,SIの作動メカニズムを解明することを目的としており,アプローチとして水・蒸気間におけるエネルギー輸送現象を調べた.実験は熱電対および全圧管を用いて行い,気液混合部の半径方向の温度および全圧分布を得た.その結果から,水噴流の局所熱伝達率および速度分布を算出しエネルギー輸送現象を評価した.
 混合部上流では,超音速蒸気により水噴流が加速されることと,凝縮による水流量の増加により,界面において全圧が増加する.下流では水噴流中心で高い全圧値を示し,それに伴い噴流に揺らぎが生じる.噴流の揺らぎによる気液接触面の増加により,SIは高い伝熱性能を示すと推測される.