[3E09-14] 荷電粒子反応

[3E13] 中間エネルギーの(p,n)スペクトルにおけるアイソバリックアナログ共鳴の寄与

*橋本 慎太郎¹、佐藤 達彦¹、仁井田 浩二² (1. 原子力機構、2. 高度情報科学技術研究機構)

キーワード：PHITS、粒子輸送計算コード、アイソバリックアナログ共鳴、核内カスケードモデル

モンテカルロ法に基づいた粒子・重イオン輸送計算コードPHITSは、放射線の挙動を模擬することができ加速器施設の遮へい計算等に利用されている。PHITSに組み込まれた汎用の核内カスケードモデルINCLは、中間エネルギー（数100MeV）の陽子入射反応における中性子放出スペクトルを概ね良く再現するが、前方に放出される中性子スペクトルのピーク構造は十分に再現できていない。このピークには、核内カスケードモデルでは記述できないアイソバリックアナログやガモフテラー共鳴の寄与が含まれるためである。そこで本発表では、中性子スペクトルにおける共鳴の寄与を系統的に分析した結果を報告し、それをモデル化してPHITSによる(p,n)スペクトルの精度向上を行った成果について示す。