2018年秋の大会

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VII. 保健物理と環境科学 » 保健物理と環境科学

[1K08-14] 環境放射能・モニタリング2

2018年9月5日(水) 14:45 〜 16:40 K会場 (B棟 B41)

座長:奥村 大河(東大)

16:00 〜 16:15

[1K13] 福島における放射性物質の分布状況調査

(13)斜面における土壌侵食にともなう137Cs深度分布および空間線量率の変化

*脇山 義史1、恩田 裕一2 (1. 福島大学環境放射能研究所、2. 筑波大学アイソトープ環境動態研究センター)

キーワード:重量緩衝深度、土壌侵食プロット、土地利用

斜面では雨滴による表層土壌の剥離や表面流による土砂の輸送・堆積といった土砂移動現象によって、137Csの深度分布が変化することが報告されている。137Cs深度分布の変化は空間線量率に影響を与える可能性があるため、定量的な評価が必要である。しかし、こうした土砂移動を経験した斜面における137Cs深度分布および空間線量率の変化はあまり調べられていない。本研究では、山木屋地区の未耕作畑、耕作畑、草地に設置した土壌侵食プロット内において土壌中の137Cs深度分布を調べ、土砂移動との関係を考察した。調査の結果、土砂移動量が大きい斜面ほど重量緩衝深度が大きくなる傾向が見られた。このことから、土砂移動によって空間線量率の低下が促進されたと考えられた。